間宮芳生:『オーケストラのための<地球のともだち>』

 

 今回は間宮芳生管弦楽作品を。

 『地球のともだち』は、そもそも1985年にピアノ連弾作品として作曲されたものらしい。ピティナに僅かながら作品紹介がされている。

 

enc.piano.or.jp

 

 管弦楽編曲されたのは、どうやら2002年のことらしい。大阪シンフォニカー交響楽団(現:大阪交響楽団)の委嘱とのこと。全6楽章形式で、各楽章の題もピアノ版と変わらないことから、わたしはピアノ版を知らないが、完全な編曲モノなんじゃないだろうか。

 

≪地球のともだち≫は、世界各地の民謡の旋律に基づいている。原曲は1985年作曲のピアノ連弾曲で、大阪シンフォニカー交響楽団委嘱シリーズ「21世紀の子どもの為に」の第1作として改作され、2002年12月6日にブカレストルーマニア国営放送局「ミハイル・ジョラ」大コンサートスタジオで初演された。第1曲の日本のわらべうた、第2曲はアフリカ・ウガンダの民謡、第4曲は韓国のふたつの民謡、第5曲はアメリカ・インディアンの古い民謡。こぐまの子守歌である第3曲と第6曲は、くどうなおこ作詞の作曲者自身の童謡の旋律である。[1]

 

 第4曲「ダニの歌」。途中に聴かれる3連符の上下する箇所、『日本民謡集』の「さんさい踊り」を思い起こさせる。

 

 


間宮芳生: 「やまのこもりうた」.『オーケストラのための<地球のともだち>』より.

 

 


間宮芳生: 「ダニの歌」.『オーケストラのための<地球のともだち>』

 

 


間宮芳生 / 内田るり子編: 「さんさい踊り」.『日本民謡集・第4集』.

 

 

 

 

 註:

[1] 石田一志による解説。財団法人アファニス文化財団、『日本のオーケストラ』、(財団法人アファニス文化財団、2003)、Disc4解説。61。

 

参考文献・サイト

財団法人アファニス文化財団『日本のオーケストラ』、財団法人アファニス文化財団、2003。

ピティナ『ピアノ連弾のための 地球のともだち』

ピアノ連弾のための 《地球のともだち》/Mates on the Earth for 4 hands - 間宮 芳生 - ピティナ・ピアノ曲事典